urban flora

28歳女の色々

日曜日



ここ2週間、目線はいつも45度しか上がらなかった。
人が何か話していても、その筋肉の動きに見とれるばかり。
身体は渦を回るように電車を乗り継ぎ、
中身は全く違う場所にいるみたい。
ラク だったら良いのに全然。苦しかった。涙が出ないんだもの。
励まされても何にもしみない。不思議な感覚。
人の笑顔見てしにたくなるなんて初めてだった。自分がこの世界にそぐわなかった。突き放されてるような、そんな感じ。
考えることといえば、亡くなったおじいちゃんや元カレ、前の職場の人達、過去の栄光、屈辱、劣等感、病は気からって言うけど、気は病からとも言えるかも。ぼーっとした頭で考えることは過去の人達。過去の人達がわたしをただただ非難してるの。すれ違う人が元カレに見える。不思議な感覚。

土曜日、泥のように寝て、今日、池袋に買い物に行った。なぜだか今日は髪がワンレンで、どんなにドレッサーと向き合っても前髪を上手に作れなくて、きっとこれは神様がおでこを出せってことなんだと思うことにした。本当は池袋なんて行きたくなかった。恋愛と大学の『思い出』を思い出してしまうから。でも、この過去の苦しい妄想から逃れるには向き合うことが良いのかもしれないと思って、久しぶりに歩きたくない場所を歩いた。卒業して2年経った大学。ベンチには彼が待ってる。いつもレッスンで怒られたり、ちょっと褒められたりして校舎を出るといつもそこに彼がいた。学校からバイクに乗ったり、自転車二人乗りして風感じたり、学校に馴染めなくて窮屈な心を彼が解き放ってくれた。ケンカが一番の恐怖だった。別れることより1人になることが恐怖だった。いつもどこでも一緒だった。結婚を誓い合ってた。
今はお互い居場所を知らない。

通学路だったお墓の前を歩く。お墓って落ち着く。もしわたしがミュージシャンだったらPVはここ通りながら撮りたいとか思う。ヤマハで楽譜を買った。ジャズ本。いつもこのコーナーで買うか買うまいか迷ってた楽譜を即買いした。今わたしが必要なものだから。
それから西武で化粧品コーナーを見る。イブサンローラン、シャネル、ジルスチュアート、様々なブランドの鏡に映る『わたし』は想像よりわるくなかった。アルビオンで乳液を買って、ファンケルで「疲れが顔に出なくなるようなサプリはありますか」とばかみたいなこと聞いたら快く対応してくれた。わたしは疲れが顔に出ないように、自炊をして野菜をとるよう心がけたり気をつけて、それでもダメで、いろんな人に疲れてると気を遣われて嫌気がさして、本当心底やる気無くなってたはずだった。でもわたしはまだあきらめてないことに驚いた。
今日こそは泣かないとと思ってた。もうずっと泣いてない。この2週間は脆いわたしには堪え難いものだったし、泣かなきゃいけなかった。なのに、気が進まなくて映画を借りずに帰宅。

そしてさっき金曜来店してくださった常連のお客さんからメール着た。
選曲よかった、さすがです、と。
気を遣ってくれたのかな。そんなことはどうでも良かった。
あたたかかった。本当に褒めてくれてるのかはわからなかった。誰の目に止まること無く演奏してるわたしを気遣ってくれたのかもしれない。でも、なんだか心にしみた。不思議。
ありふれたわたしのありふれた日常。どこにでもいる24歳がちょっと背伸びして、音楽で食べていける人達と一緒に仕事をしてる。音楽を主業としてる仲間の中、わたしだけが平凡なOL。それに引け目を感じたり、場にそぐわない感がもやもやとあった。だけどもだからこそ働けてそれなりに馴染んでるならそれで良いじゃないか。なんでも演奏できないといけないから、面接にくる女の子は大抵初日でギブ。そんな音大生が多い中、働かせてもらえるって光栄なこと。たとえ伴奏っていう立場でも、誰の目に止まらなくても、陰の存在だとしても、その場を共有できることには意味がある。そう、初心にかえるのだ。初心っていうのはそっちの初心じゃなくて、夜ひとりの部屋で憂鬱になってたり、お酒飲みに行って男の人と出会って損したり、そういう無駄はもうしたくない。

『音楽とわたし。』わたしはかなりズレてるかもしれない。だからね、ジャズを勉強したいと思う。苦手だけど好きだから。あと、わたしは音楽やってる側なのに、音楽を聴くときどうしても歌詞の方が気になる。洋楽聴いててメロディーがぐっときたら和訳する。メロディーがぐっとくる曲って不思議と歌詞も今のわたしの心情をそのまま歌ってくれてる場合が多い。その点、ジャズは歌詞がわたし好み。これからはジャズを勉強しようかな。生活の中の音楽を、音楽の中の日常を楽しむためにも、ジャズは必要な要素になってくる気がする。そんなわけで、少しずつ雲が晴れてきた日曜日。anna nalickのbreath 2amを聴きながら。goodnight…